福祉専門職のための災害ケースマネジメント学習会

10月16日、福祉専門職を対象として有田市地域包括支援センターと共催で災害ケースマネジメント学習会を実施しました。
今回の学習会は、「主任介護支援専門員更新受講要件該当研修」に位置づけられました。
有田市社協ではこれまで、福祉専門職と共に災害時の課題を考えることを続けてきました。
まもなく、防災庁が設立されることもあり、改めて注目されている「災害ケースマネジメント」という概念を学び、災害関連死を防ぐためのチーム連携や支援の在り方を学ぶ必要があると考え、企画しました。

今回、当初ご案内していた講師の方が都合により来られなくなったため、急きょ、全国災害福祉支援センター渡邉麻由さんにピンチヒッターをお願いしました。
急な依頼に対応いただき、感謝しかありません🙏✨。本当にありがとうございました。

実は、渡邉さんは鳥取に向かう道中に途中下車。
大変お忙しいところ、有田の皆さんのためにありがとうございました。

発災後のDWATの動き

渡邉さんのDMAT隊員としての活動経験から、発災から時系列でケアマネージャーがどんな動きをしていたのかを具体的に教えていただきました。
また、能登半島地震の被災地で介護事業がどのような状況になっていったのかもお聴きすることができました。

「発災直後、まずは何をしますか?」
このワークに、受講者の中には「利用者の安否確認」と書いておられる方もいました。
利用者思いのケアマネさんに違いありません。

渡邉さんの教えは…
第一は、自分の安全確保
次に、家族の安否確認

専門職であっても自分の命が第一です。そうでなければ、誰も支援することができません。
勤務地が被災するということは、専門職も被災者となる可能性がかなり高いです。
そのため、大規模な災害の場合は、翌日にはDMAT(医療)やDWAT(福祉)、JRAT(リハビリ)など、たくさんの緊急支援チームが外部から入ってくれます。
その外部支援者らにとって、平時を支援しているケアマネージャーは強力なチームメンバーとなります。
被災者が担当ケアマネージャーを教えてくれるだけで、その方の状況や必要なサービスが見えてきます。
ケアマネージャーは基本的には、有事もふだんと同じケアマネジメントをすればよいと渡邉さんはおっしゃいます。
それがお一人おひとりの暮らしを支えることにつながると教えていただき、不安を抱えていたケアマネージャーの皆さんも少し安心されたのではないかと思います。

当日の講義資料より抜粋
災害時のみに動き出す事業があることを知ることができ、受講者も枠組みが少し見えてきたようでした。

発災時に頼れるのは「ご近所さん」

講義の最後には、担当利用者がふだんいかに地域とのつながりをもって暮らせているかによって、災害時に助かる確率が変わるということも動画で教えていただきました。
どうしても、介護保険や障害福祉サービスを使うと専門サービスが中心になりがちですが、災害時に専門職は何十人もの担当利用者のところには行けません。そんな時に家族以外に最も頼れるのは、ご近所さんたちです。ひとり暮らしの方が増えている今、この視点は本当に大切だと改めて学びました。

有田市社協で毎月開催している「地域福祉ネットワーク会議」でも、以前、渡邉さんにオンラインで講義をいただいたことがあります。
その時にも、地域とのつながりや、個別避難計画を地域住民と共に考えることの大切さを学びました。
地域福祉を推進する社会福祉協議会として、本事例から学ぶことは大きいと感じ、『第4次有田市地域福祉活動計画』にも掲載しています。

第4次有田市地域福祉活動計画より抜粋

受講者アンケートから、具体的にイメージできたことが大変よかったと高い評価をいただいています。
私たちは福祉専門職ですが、経験のないことは分からなくて当然です。
だからこそ、こうして経験のある方から学ぶことが大切だと思います。
今後もこうした学習会を重ねていきたいと思います。

渡邉さんの講義中にも出てきた「被災者支援制度」という言葉。こちらも平時に知る機会はありません。
有田市社協では、専門職も住民の皆さんにも平時から知っていただきたいと学びの機会をつくりました。
ぜひ、この機会をご活用ください。

知識面からも災害に備えていきましょう。
皆さんのご参加をお待ちしています。

(投稿者:M.T)

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