12月2日、有田市民体育館で中学生が企画し、有田ひまわり福祉会を利用するみなさんを参加者とした「ユニバーサルスポーツ大会」が開催されました!
ここに至る経緯を含め、ぜひブログでご紹介したいと思います。
ということで、長めのブログになりました。ご了承ください。
きっかけは「ゆうわプロジェクト」
このブログでも度々ご紹介している有田市3中学校合同学習の「ゆうわプロジェクト」では、昨年度の最終発表会で様々な提案がなされました。
その中に複数あがったのが今回の「ユニバーサルスポーツ」。
地域の方同士がつながりをつくるための手段として提案してくれていました。
一方、社協としては「障害のある方と地域の方との交流機会の少なさ」をずっと課題に思っています。それは、社協が事務局の地域福祉ネットワーク会議の皆さんも共通の思いです。
そこで、「そんなに中学生が言ってくれるなら」とネットワーク会議の皆さんに相談して中学生に呼びかけました。本来はサマーボランティア体験講座を活用してスタートする予定が、台風に重なり断念したのですが、そこで諦めないのが社協魂です!(笑)
え!こんなに参加してくれるの?
呼びかけによって参加してくれたのは、保田・箕島中学校から総勢25名の子どもたち。事務局としては10人集まってくれたら何とかできるかなと考えていたぐらいなので、この人数に正直嬉しい悲鳴でした。
初会議の際には、「みんな分かってる?企画運営する側やで?当日だけ楽しむ参加者じゃないで?」と聞いてしまったぐらいです(笑)。
特に参加の多かった保田中学校は、生徒会を中心に生徒同士が声掛けをしてくれたそうです。
とはいうものの、これは授業ではありません。あくまで、放課後や休みの日の時間を使って計画を練っていくことになります。ご存知ですか?中学生って忙しいんです!!(💦)
放課後の会議は合計5回
子どもたちは部活に塾に文化祭準備など、とにかく毎日忙しい時期でした。なかなか全員が集まることは難しかったですが、保田中学校ではリーダーを決め、大会日の内容によって班分けをして進めました。
保田中学校が大会内容を、箕島中学校が広報関連を担当すると役割分担をして進めました。箕島中学校のメンバーは美術部に所属しているとお聞きしたので、キャラクターを考えてもらうことに。こちらは会議は1回のみで、ワーカーと情報共有ツールを開き意見交換をしていきました(イマドキです)。
かわいい~!と思わず声を出してしまったワーカーです。
対面でおこなった初回会議で、動物をかけ合わせたり、意味をもたせたいと話してくれていたメンバーたち。
「ハチは幸福のシンボルとも言われていて、蝶にも喜びなどの意味が込められています。 ユニバーサルスポーツを通して、皆さんが幸せになってほしいなという思いを込めました。」と教えてくれました。
一緒に楽しむ人たちのことを知ろう
何度か会議を重ねて企画内容が深まってきたころ、改めて一緒にプレイする人たちのことを考えました。子どもたちはこれまで障害のある人と接した経験はほとんどない状態です。そこで、学びの時間を設けました。
有田ひまわり福祉会の担当者と事前に話合い、障害という概念ではなく、一人ひとりを知ってもらうのが一番だよねと提案してくれました。子どもたちが一人ひとり違うように、障害のある方も一人ひとり個性があり障害者というくくりで考えてはいけないと思ったからです。
例えば、
・この方はいつもにこにこしているよ。
・言われた言葉をそのまま言うことが多くて、気持ちを聞くのは難しいけど伝えてくれた言葉の意味はわかっている方です。
・人が好きで嬉しくなって興奮してくるかも。そんな時は落ち着いた対応がいいです。
・長い説明は理解しにくいので、短い言葉でしてもらえると伝わります。
・どっちがいい?という風な聞き方の方が分かりやすいです。
こんな風にそれぞれのお話を聴きました。子どもたちはその後質問をしたりして、それぞれのことを分かろうとしていました。
ワーカーからは会議の最後に、先の見通しが立たないと不安になる方が多いと聞いたことについて、「それってみんなも一緒よね。今日の会議が何時に終わるのか分からないと困ることもあるよね」という風にお話すると、みんなが力強く頷いてくれていたのが印象的でした。
同じと違いを理解して当日に臨めたことがとてもいい経験になったと思います。
たくさんのがんばりがあった当日!
ここからは写真を中心に報告していきます!
たくさんの笑顔があふれました
当日は、各中学校の先生方も都合のつく時間に見に来てくれました。「放っておいた方がいいですよ、勝手に考えて動き出しますよ」という先生のアドバイスに従って声掛けはなるべく最小限で。
社協の応援スタッフたちも、正直準備中はどうなることかと思ったけど、始まったらみんな考えて動いていたね!とお褒めの言葉をいただきました。
まだまだたくさん写真を撮っていますが、それをみるとどれも笑顔があふれています。理屈なんていらないなぁ、一緒に楽しめる機会って大事だなとこちらが勉強になりました。当初の呼びかけどおり、「人を笑顔にする特別な体験」となりました。
またやってみたいという中学生が多く、地域でこういう機会をつくっていきたいと思います。
(投稿者:M.T)