本年度も、有田市内3中学校1年生合同総合的な学習の時間にお誘いいただき、社協も一緒に走り出しています。
各校3時間程度の予習学習を済ませた後、6月20日、有和中学校体育館となる現箕島中学校体育館に3校生徒が集合しました。
ゲームを通して知り合い、福祉課題を考える
昨年度はコロナの影響もあり、初回の合同授業はオンラインという形でした。今年度はいよいよ一緒に集まることができるとあり、まずは大事な関係づくりを兼ねてゲームを提案しました。
その名も、「大急ぎゲーム!」(日本レクリエーション協会 レクリエーションコーディネーター岩崎哲さん著書よりアレンジ)です。
各校クラス代表者1名ずつが前へ出て、お題に最も該当する人から順になるように並び代わるというゲームです。
画像のお題では、最も早く家を出た先生は朝5時!子どもさんがおられるママ先生は子どもを送り出してからなど、先生方の出勤時刻の差だけみても、ワークスタイルや家族構成などそれぞれの背景が見えました。
福祉を我がごとに
今回予習をした生徒の皆さんから事前に質問をいただいていました。それを見ると、「福祉」の捉え方がやはり制度福祉に近い気がしました。もちろんそこも大事なことで、知っておく必要があります。
改めて私からは、みんなの毎日の暮らしの中に「ふくし」はあるとお伝えしました。ゲームを通して考えたことも何かのヒントになればと思います。
大雨被害に思いを馳せて
ちょうど今月はじめ、有田市も線状降水帯による大雨被害が出ました。社協職員として、様々な方のお話を聴かせてもらった中で感じたことも少しお話ししました。
大雨の最中、地域の消防団の皆さんが冠水等で危険な場所を通行止めにするためにバリケードを立てに回ってくれていたこと、避難するよう呼び掛けてくれていたこと。それらは助け合いであり、大切な地域の担い手です。自治会役員や行政の皆さんも同じように取り組んでおられました。
生徒の皆さんのご家族にもそういった役を担っている方がいると思います。また浸水被害に遭ったご家庭もあると思います。
「ご近所とあいさつをする人」というゲーム質問に対して、半数が会うことがないと答えました。生活時間の差という課題もあるかと思いますが、普段言葉を交わしていないと、何かあった時に隣は大丈夫か?と思いが及ばなかったり、声をかけることができないということもあります。毎日の暮らしが支え合いや助け合えるまちづくりにつながることを、少しずつでも感じてもらえるように取り組んでいきたいと思います。
赤い羽根共同募金
今年度の最終ゴールは、身近な課題を解決するために「赤い羽根共同募金」に提案すると決まっています。そのためには、どんなことが課題なのかをもっと深く知り、それを解決するには何が求められているのかなど、相手の立場に立って考える必要があります。
これから生徒の皆さんは、関心のあるテーマを選び、それについて調べ学習等を経て、プラン作りへと進みます。
とってもいい企画は実現できるようにしたいと、有田市共同募金委員会事務局としても考えているところです。