有田市内3中学校1年生が合同で進めているゆうわプロジェクト。
1月22日に有田市民会館紀文ホールを使って、最終発表会を開催しました。
ゆうわプロジェクト1stと言われるこの授業、どんな始まりだったのか、詳しくはこちらのブログで振り返ってください。
中学1年生にとって、有田市民会館の紀文ホールはとても大きな舞台です。
そこには、校内選考で残った3校代表8班の生徒たちが立ってくれました。
地域の課題を知り、赤い羽根を財源とした解決方法の提案です。ざっとになりますが、その提案内容を画像でご紹介しましょう。
前半4班の発表
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「子ども向けの非常食がない」という課題点は、中学生ならではの大事な視点だなと気づかせてもらいました。農家の後継ぎ問題と防災啓発を掛け合わせるユニークな発想でした。
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少子高齢化に切り込み、要介護者が増えると介護問題は自分たちの世代の課題につながるという先を見据えた課題感でした。運動を一緒にしようと提案されたら喜ぶ高齢者が多そうです。
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実は、この班だけが「募金額の減少」という根本的な課題も考えてくれていました。事務局としては仲間のようで嬉しかったです(笑)。これまでの学習で出会った企業への協力提案など、面白い発想でした。
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有田市におけるゴミの量を具体的に示してくれたことで、より課題の深刻さが伝わりました。中学生が呼びかけることで新たな年代の参画を得られるかもしれないと可能性を感じました。
前半を終えて、和歌山県共同募金会からお越しいただいた大谷様から講評をいただきました。どの班もデータを確認して現状を理解することを行っていた点など特に評価いただきました。大谷さんのお話の中で、赤い羽根募金は昭和22年戦後の福祉から始まったことに触れておられました。
戦争に負け、戦災孤児が町中で劣悪な環境で暮らす様から福祉の必要性が高まったのです。現代の社会福祉はその当時とは様変わりし、多様な生き方が尊重される中で課題もまた多種多様なものになっています。その中で、子どもたち自身が身近に感じ、何とかしたいと考えてくれることが地域共生社会の根っこになるのだとお聞きしながら感じました。
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和歌山県共同募金会大谷和也さま、ありがとうございました。
後半4班の発表
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能登半島地震の前から取り組んでいますが、とてもタイムリーな課題です。発表の中では、不安感があるのに準備は不十分という相反する行動の指摘もあり、そこを啓発するというのはとてもいい視点でした。
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タイトルがキャッチーで惹きつけられますね。集まる機会が減っているのならその機会を作ればいい、しかもそれがみんなが楽しめるならなおよしですね。飲食店ブースや憩いの場など工夫もたくさん考えていました。
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中学生がご近所とあいさつを交わす割合は少なく、それをちゃんとデータをとって裏付けしていました。予算案の具体的なお菓子の内容など、中学生らしさが出ていて、かつ、空き家を使って少しずつ作り上げていくというのが微笑ましい提案でした。
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スライドに能登半島地震の画像を入れ、より伝わるように仕上げてきていました。どんなところに課題があるのかのスライド3点目に注目しました。「適切なタイミングで避難指示を出すことが難しい」これなんです、だから自分の命を守るためというこのプラン名にたどり着くんですよね。
すべてを終えて、有田市共同募金委員会として有田市社協垣下が講評させていただきました。中学生がこうして考えてくれることに感謝し、ひとつでも実現できるように考えたいと伝えていました。
これまで、赤い羽根募金からは学校図書の寄贈を行ってきましたが、中学生が考えた課題解決について、体験の機会をつくることも福祉教育の一環として大切にしたいと思います。
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有田市共同募金委員会事務局(有田市社協)垣下による講評でした。
最後は大切なリフレクションへ
最終発表会がゴールではありません。発表を終え、生徒たちは3校それぞれで1年を振り返る考える時間をとっています。
この発表に至るまでは「有田市をよりよくする」という大きなテーマで福祉を捉え、考えてきました。でも、「ふくし」は自分事なのです。「ふだんのくらしのしあわせ」であり、「毎日の”私”の暮らしの中にあるのが”ふくし”」です。そう考えた時に、自分も含めた周りの方の暮らしがよりよくなるために、今どんなことに感謝し、どんな風に自分が行動できるのかとつながっていくと考えています。
このゆうわプロジェクトの学びが、学校の授業で終わらず、ふだんのくらしにつながっていくことを願っています。
(投稿者:M.T)