箕島高校生が、箕島地区の生活課題を知り、コミュニケーション能力を培うことを目的に、1学期には、箕島老人クラブ、箕島地区民生児童委員協議会の方々との懇談会や、箕島地区の高齢者夫婦世帯への訪問を行ってきました。
1学期のふり返りの中で、2学期に実施してみたい事で、公民館を利用されている方、公民館長への聞き取り、デマンドバスの利用状況の聞き取り、介護施設への訪問などの意見が出ました。
そこで、2学期には、引き続き箕島地区の高齢者宅訪問、保田、宮崎地区の老人クラブとの懇談会に加え、デマンドバスを運営している中紀バス株式会社、箕島公民館への訪問を予定しております。
9月4日に、中紀バス株式会社、箕島公民館へ訪問を予定しておりましたが、台風21号の影響で警報が発令されていたため延期となり、9月11日に中紀バス株式会社へ訪問させていただきました。箕島公民館への訪問は、9月25日に変更となりました。

まず、高校生がデマンドバスへ乗った事がないとの事であったので、乗ってみることに。
何処から乗車するかとの話になり、来週18日に、宮崎地区老人クラブさんとの懇談会を予定している矢櫃地区のバス停から箕島駅(約20分)まで乗車し、その後、箕島駅近くにある中紀バス株式会社へ訪問させていただきました。

矢櫃地区は、2016年の高齢化率約48%(市内約30.3%)、2015年の空き家調査(実施調査による推計)では、空き家率が約44%(市内約10%)と市内でも突出した高齢化率と空き家率の地区であります。

また、矢櫃地区の特性として、急な坂道が多く、車が入らない地区でもあり、懇談会を予定している矢櫃公民館まで、高齢者の方々が歩いて来られる道を、高齢者の気持ちになり、みんなで歩いてみる事に。

急な坂道も多く、下り時には足を踏んばらないと転げそうでした。

登る時には、高校生は「はぁ、はぁ」と息が切れていました。

地元の方は、坂道をカブで移動してました。

初めてデマンドバスに乗車。利用客に、インタビューをしたかったのですが、残念ながら箕島駅まで間、乗車される方はおられませんでした。

続いて、中紀バス株式会社へ訪問。田中所長より、デマンドバスの概要について説明をいただきました。
デマンドバスは、2007年9月から有田市より委託を受け運営がはじまったそうです。
Aコース(山号)、Bコース(海号)の2コースがあり、1日平均2台合せて50人程度の方が利用されているそうです。
利用目的は、スーパーへの買い物、通院を目的にされている方が多いようです。
料金は、大人(中学生以上)200円、小学生、障がい者100円、高齢者運転免許証返納証明書保持者100円、乳幼児は無料で、日曜、祝日、正月の3日は運休との説明を受けました。

次に高校生からの質問です。
・利用の多い区間、乗車の多い停留所はどこですか。
矢櫃、宮原、港地区からの乗車が多いとの事でした。

・行政の補助がなければ、民間の企業でデマンドバスの運営は難しいですか。
 デマンドバス2台で1日平均50人の乗車人数では、行政からの補助がなければ運営は難しいとの事。

・デマンドバスの充実が、高齢者の免許返上につながると思われますか。
 多少つながるとは思うが、利用客が乗車したい場所で乗れるようになれば。

・料金が安くなれば乗車人数は増えると思われますか?
 1時間おきに運行することができれば増えると思われるが、現状は約2時間おきの運行であり、運行状況が変わらなければ、増えるのは難しいように思われる。

今回、中紀バス株式会社へ訪問させていただき、デマンドバスが市内で2台運行しており、主に買い物や通院を目的に利用されている方が多い。高齢者運転免許返納証明書保持者には、半額で利用出来るなど、知らない事ばかりであったようです。
しかしながら、利用客は1日平均50名程度と少なく、市の補助金がなければ運営は難しい現状である事も教えていただきました。料金を安くすれば利用客が増えるのではなく、利用客を増やすにはどのようにすれば良いのか、高校生なりに考える機会となりました。
ご協力いただいた、中紀バス株式会社のみなさまありがとうございました。
次回18日は、矢櫃公民館において、宮崎地区老人クラブのみなさんと懇談会を予定しております。