6月21日、5・6時間目に箕島小学校6年生を対象に、「認知症についての理解・認知症の方への接し方など」について授業を実施しました。

5時間目は、主に「認知症についての理解」についてお話をさせていただきました。
・認知症は、脳の病気である。
・認知症になるとどのような症状が出てくるか。(時間や月日、場所が分からなくなるなど)
・認知症になるとどんなことがおこるか。(元気がなくなる、道に迷い家に帰れないなど)
実際に、職員とひまわりケアサービス職員とで、認知症の方との電話のやりとりの実演などをしました。

認知症だからすべて分からないのではなく、分からない自分にとても不安な気持ちがあることを理解し、認知症は、周りの方の接し方で進行を遅く出来るので、接し方の良い例、悪い例について、実演も交えながらお話しました。

財布をなくしたと言う認知症の方への接し方の実演

対応のポイントとして、4つポイントについてお話をしました。
 ①まずは、話をじっくり聞く
 ②やさしい表情とことばで接する
 ③できることをさりげなく手伝う
 ④伝えることは、短く、ひとつずつ

6時間目は、「認知症の方への接し方」について、実際に3つ例をだし、各班で認知症の方へどのような接し方をすれば良いかを話し合っていただきました。

・ひまわりケアサービス職員が認知症の方になり、孫役を子ども達にしてもらいました。
例 ご飯を食べ終わってから、しばらくすると「ご飯まだかの?〇〇、お母さんにご飯まだか聞いてきて。もう待てやんよ」と言われたら、どのように声をかければ良いのか各班で考えてもらいました。

各班で、どう声かけをすれば良いか話し合っています

子ども達が話し合って出した答えは、
おばあちゃん、デザート何が好き?と聞いて、好きなデザートを持って行き、これでご飯最後やでと声をかける。

もう一つの班では、おばあちゃん、今、テレビでワールドカップやってるから一緒にテレビ観ようと声をかけるでした。
子ども達は、デザートで最後やでと声をかけたり、ワールドカップを一緒に観ようと食事から気をそらすなど、相手の気持ちを受け止めて、否定せず、接する事が出来ていました。

ワールドカップを一緒に観ようと誘ってくれています

今回の授業では、交流会にお招きしている「ひまわりケアサービス」から2名の職員さんから、普段接している認知症の方についてのお話も聞かせていただきました。

85歳以上の4人に1人が認知症だと言われています。誰にでもなる可能性がある認知症について、子ども達なりに認知症の方の気持ち、接し方など、色々と考えてくれていました。
認知症になった本人も不安な気持ちにありますが、そのご家族も変わっていく本人を目の前に、悩み、苦しむこともあります。
お家や学校でも教えてもらっている、「相手の立場になって考える」をもう一度考えて欲しいとお話をさせていただきました。

6年生は、7月5日に小学校近くにある「ひまわりケアサービス」の利用者と地域の方々を体育館にお招きし「ふれ合い交流会」を実施予定です。
交流会のプログラムについては、今回の授業で学んだことを活かしてこれから子ども達自身で考えてくれる事になっています。

認知症になっても、住み慣れたまちで、家で生活をしたい。想いに寄り添い、笑顔で言葉をかけたり、さりげない手助けができるひとが有田市にたくさんいれば、認知症になっても安心して暮らしていくことができます。
認知症の話を聞き、理解ある人を増やすキャンペーンがはじまっています。
今日の、養成講座を受けていただいた方には、オレンジリングを配らせていただいています。オレンジリングが有田市に増えれば、それだけ認知症のことを分かって、やさしく接してくれる人が多いまちだと言うことになります。
今後も、本会では認知症理解についての普及に努めてまいります。

今日から、箕島小学校6年生のみなさんも、「認知症わかり隊隊員」です。