以前ブログでご報告しましたが、「保田中学校2年生の総合的な学習の時間」のゲストとしてお招きを受けました。
12月8日、その研究発表会が開催されました。とても楽しみに参加してきましたので皆さんにもご報告します。

私は1時間だけのゲストでしたが、この学習はトータル32時間の授業を使った大きなプロジェクトだそうです。
8月からスタートしていたそうで、生徒たちは『SDGs』に基づいたワークを経て、2クラスが8班に分かれての探求学習を行ったそうです。

テーマは、①商業と工業 ②産業(農業・交通・観光・SDGs) ③祭り・伝統行事・郷土芸能 ④食 ⑤歴史 ⑥景観・環境・国際交流 ⑦紀州有田弁 ⑧福祉・保育 と多岐にわたっていました。

体育館で2年生全員と、私のように地域側で伝えた方や日頃お世話になっている方々がコメンテーターとして参加しました。
そうなのです!着席してびっくり、コメントシートが用意されていて、一気に気が引き締まりました(笑)。

ひとつひとつコメントを書かせてもらいました。
全体として、生徒の皆さんが楽しんで取り組んでいる様子が伝わりました。これが一番大事です!
課題が何か、そのためにできる提案について、面白い発想もたくさんありました。
そして、プレゼンスタイルも、スライド、動画、劇、ポスター、クイズと多種多様の工夫が見られました。

私のお話を聞いてくれた「福祉」チームの発表では、こんなセリフがありました。
「福祉は、ふだんのくらしのしあわせであって、僕の暮らしの中にも福祉はあるんだと分かった」

一番大事にしたいことが伝わっていて嬉しかったです。
地域で暮らす誰もが安心して自分らしく毎日を過ごせること、それが福祉であり、そのために一人一人にできることがあると思います。
生徒たちはそれをクイズにして出題してくれていました。

また、職種が増えれば、有田市で暮らす人が増え、少子高齢化・人口減少という課題を解決することができるのではないかと提言されていました。
コロナ禍でリモートワークなど新しい働き方も見出されています。
そして、科学技術の進展により、なくなる職業と新しく生まれる職業があるといわれています。
生徒たちの提言は大きな可能性を秘めていると思います。

ただ、人は人とのつながりがあってこそ、普段の暮らしがしあわせになると私は思っています。
そのことを生徒たちが体感して成長できるように、大人がやるべきことがあると改めて感じるいい機会をいただきました。

実は、もっと生徒たちのできる部分があると感じ、コメントは要望や改善も書かせてもらったのですが、職場体験ができない今年の状況で先生方が作り出したプログラムは素敵な挑戦だったと思います。参加させてもらって本当に勉強になりました。
「地域福祉は住民主体」 住民にはもちろん子どもたちも含まれています。子どものころから地域についてできることを考え実践していくからこそ、大人になっても主体的に関わることができます。
つまり、市民性というのは、長い時間をかけて培うものだと思うのです。
その一端を見せていただいたようで、本当に嬉しかったです。

先生方、生徒の皆さん共にお疲れさまでした。さらなる発展を期待しています!