有田地方にある1市3町の社協で組織する連絡協議会で、水害の後どのような支援が必要なのかを学ぶ会を6月29日夜間に緊急で開催しました。
というのも、今回有田地方では災害ボランティアセンターはどこも立ち上げていないものの、住民の方の困りごとをお聞きする機会があり、どのようにそれにお応えするのがよいのか、私たちも知る必要があると感じたからです。

講師は 災害NGO「結」

その研修を開催するにあたり、現在運営中の海南市災害ボランティアセンターに支援に入っておられる「災害NGO結」の前原さんが、同じエリアにいる被災地を支援する形で急きょ講師を務めてくださいました。週明けに持ち上がった話を木曜日に開催と、かなりスピーディに対応いただきました。前原さんが和歌山にいる間なら可能とのことで、被災地支援という言葉にも感謝の気持ちでいっぱいです。

前半は代表の前原土武さん講義 実はトムさんは、2011年の紀南豪雨の際に那智勝浦町の災害ボランティアセンターにも支援に入ってくれていました。私たちも当時現場で出会っており、またご縁が巡ってきたことに感無量です。

家ではなくその「人」を見る

被災された方がどんな暮らしぶりなのかをイメージして話をすることが大切だと教えていただきました。被害の大きい家屋をみると、どうしても、畳をあげることや泥をかくことなどの作業工程に意識がいってしまいます。しかし、被災した家の状態が同じに見えても、暮らしている人の経済状況、生活状況、家族状況は人それぞれ。何を優先するかも杓子定規ではなく、対話によってご本人たちが決めていけるように支援が必要と改めて確認することができました。

たまたま車に積んでいたという模型を使って家屋の構造や確認すべき点も教えていただきました。

発災からの時間の経過と共に必要な支援も変わっていきます。社会福祉協議会として、住民の皆さんに寄り添った支援ができるように自分たちも学びを続けています。今回、急な案内に加え、夜間開催になりましたが集まった有田地方の社協職員は40人になりました。
困ったときはお互い様というのは社協同士でも同じです。現在は、ブロックごとに海南市社協災害ボランティアセンターにも職員の応援派遣に入っています。有田市社協は第3クール(6月11日~13日)に職員派遣をし、今後第10クール(7月6日~8日)にも派遣を予定しています。