今週月曜日、有田市宮原町に間もなく完成する地域拠点「宮原さん家(ち)」を会場に、「宮原のコレカラを語らう会」が開催されました。
この拠点づくりは、宮原地域交流協議会が主体となって進めておられます。
社協事務所のある宮原地区とは、社協も関わりが深く、今回の語らう会の企画運営を担当しました。
まだまだ町内の方にも知られていないこの拠点に、まずは足を運んでもらうこと、どんな使い方をしたいか、具体的な意見を聞くことでこれから詰める利用規約等のヒントにしたいと主催者は考えておられました。
そのために、まずは、拠点にどんな可能性があるのか、実際の具体例をお聞きした方が分かりやすいと考えました。
第1部の講義については、いつもお世話になっている摂南大学の上野山先生を講師としてお招きし、「まちづくりでワンチームを目指すステップ」と題して講義いただきました。
実は、先生にお願いした経緯には、老人クラブ連合会主催の助け合い研修を受講された役員さんが、「この先生の話を宮原のみんなも聞いて、拠点での活動に活かしたい」と思われたという話があります。社協としても、自分たちが企画した研修がまた次につながるというのはとても嬉しいことでした。
お話の中では、先生が留学されていたスウェーデンの拠点を活かしたまちづくりの取組が登場しました。移民が多いなど地域の事情は違いますが、拠点を住民の居場所としたり、雇用を創出するなどの具体例も教えてもらいました。
先生はその場が「シンプルに面白い」ということが前提条件とおっしゃっていました。一見まちづくりとは関係のないスポーツ団体なども面白い企画で関わりのきっかけをつくり、まちづくりに参画していたそうです。
また、地域拠点づくりに取り組むためには、リーダーシップが重要で、よいリーダーとよいフォロワーという関係や役割などもお話いただきました。ただ、どんなリーダーがいいかはその集団により違ってくるし、ひとり一人がリーダーだという認識をもって、フォロワーを増やすという提案もありました。また、何よりチームとして動く場合は、ビジョンをみんなでつくりあげることと、それを共有して活動することを忘れないようにとお話いただきました。
「宮原さん家」は、とてもオシャレに仕上がっており、第2部では、この場でどんなことをしたいかという具体案を皆さん楽しそうにたくさん出してくださいました。
上野山先生のお話でも、大きな目標を掲げずに、まずはやってみる!小さな担い手の発掘をしてみてはと提案されました。
この拠点は「宮原さん家」という名のとおり、宮原に住むみんなの居間のような場所を目指すそうです。そのために、「今日のおとん・おかん」という見守りを兼ねてお家を守ってくれる方が必要になるそうです。それについても、毎日座ってもらわないといけないということではなく、1週間の内3時間だけ手伝ってというぐらいの気持ちで声をかけていけばいいとアドバイスをしてくれていました。
参加者から出された意見の中には、まちの相談所的な機能も出されていました。私たち専門職も有機的につながり、まちの困り事解決を一緒に考えていきたいと思います。
これからどんな風に拠点を中心にしたまちづくりが進められるのかとても楽しみです。