明日は7月18日。有田地方にとっては忘れてはならない日です。
昭和28年のその日、紀州大水害が発生しました。死者行方不明者計1015人、家屋全壊3209棟、家屋流出3986棟、崖崩れ4005か所など、被災者は26万2千人(これは当時の県民の1/4にあたる)にのぼるという和歌山県史上最悪の自然災害が中部で発生しました。近年も水害が多発していますが、この規模は本当に考えられないものです。
野地区では、この水害を風化させてはならないと、9月の有田市内一斉避難訓練と別に、高齢者や避難行動要支援者、小中学生を対象に、民間の避難ビルと公民館への避難訓練を実施しています。社会福祉協議会も呼びかけや現場支援として参加しました。これまでも防災モデル自治会として、「コミュニティタイムラインの学習会」や「防災まち歩き」なども重ねています。
こういう機会に、防災グッズについても知ってもらおうと、コーナーをつくりました。
左から、ハザードマップ、トイレ凝固剤、レスキューシート、発電機、モバイルバッテリーです。
ハザードマップをのぞき込み、ご自身の家を確認したり、実家の方が危ないと話をされる姿もありました。でもこの想定を知ってどう動くかが大事なので、この後考えてもらえるきっかけになっていればいいなと思います。
今回も頼りになる消防団の方々も参加してくれました。参加者の中には、手押し車や杖をついて来られる方もいます。高いビルということで水害時は安心ですが、その分階段をあがる動作が避難者には心配のひとつです。
この方にお話を聞くと…
「こんなにしてくれるんやったらもう安心。ここまで来ても、とても階段を一人では登れないと思っていたけど、こういう助けがあると分かっていたらここへ避難してこようと思えるよ」
と話してくれました。こちらは、避難レベル3(高齢者等避難)の段階で開設され、その段階なら体力のある方の支援も受けられます。避難レベル4になれば全員避難なので、早め早めに避難をしていただきたいものです。
こちらでご紹介しているのは、カセットボンベが燃料となる発電機です。隣には、充電式のモバイルバッテリーもありますが、充電していてこそなので、カセットボンベの方がいいかなと話されていました。
この時、市役所の防災安全課の方に教えてもらったことがあるので、皆さんもご確認ください。ご自宅にあるカセットボンベや消火器、底や周辺が錆びついていませんか?錆があると爆発したりして、とても危険だそうです。水回りにおいていたりするとなりやすいそうなので、確認しておきましょう。
9時~11時の間の開催中、高齢者や親子連れなどたくさんの方が参加されました。自治会の役員の方や老人クラブの方なども運営にたくさん参加されていました。空き時間に交わす言葉があったかく、お互いの近況を話したり、参加者への声掛けもされていました。
地域にいる多様な方や世代が同じ場所で顔を合わす機会や、年に2回の避難訓練と地道な活動が、災害時にもきっと助けある町をつくってくれると思います。
皆さん大変暑い中、本当にお疲れさまでした!