2025年度異世代活動報告会(ご報告)
2026年2月23日に、毎年恒例の異世代活動報告会を開催しました。
今年度のテーマは「多様な立場で考える避難行動」で、
「多様な立場」で伝えるために、次の方々に登壇いただきました。
◆箕島高校3年生 福田さん
◆障害当事者 石川さん
◆ガイドヘルパー 上戸さん
◆ケアマネジャー 木原さん
◆就労継続支援B型事業所 上野山さん
コーディネーター 摂南大学 上野山先生
コメンテーター 京都大学防災研究所 キムさん
冒頭に、本会から「防災プラットフォーム事業」としてのさまざまな取組をご報告し、上記の皆さんから活動報告とトークセッションを行っていただきました。
箕島高校探究活動での学び
箕島高校3年生は総合的な探究の時間という授業で、学級の垣根を超えて様々な角度から「防災」について学んでいます。
今年は、18名の生徒の皆さんと「多様な立場での避難」を考えてきました。
その内容は以前にもブログでお伝えしていますので是非ご覧ください。

その勇気に感謝です。
報告の最後に福田さんが言っています。
「避難とはただ場所を移動することではありません。誰かと共に生き延びる行動です。」
逃げ地図とは
今回、箕島地区で取り組んだ「逃げ地図」というものがどういう内容なのか、防災逃げ地図士であるキムさんからご説明いただきました。

トークセッション
4人の方にご登壇いただき、避難することについて考えていきました。
社協としては、一連の活動を続ける中で避難する上での課題のひとつは、障害のある石川さんがご近所の方と交流がないことではないかと考えました。
トークセッションでは石川さんが人との関わりで変わっていく様子が報告されました。
これまで外出することがほとんどなかった石川さんが、はぴあとケア(ガイドヘルパー事業所)を利用したことでスポーツを始めました。
支援者らのサポートを受け、その楽しさを知ることで、どんどん新たな挑戦をしていかれました。
はぴあとケアさんは、障害のある方がスポーツを楽しむサポートをすることにも力を入れている事業所です。
さらに、今年度に入り石川さんは、小学校や高校でのゲストティーチャーも務めてくれました。

3人ともすごく緊張していると仰っていましたがバッチリ話してくれました!
石川さんを支える支援者たちがどんなに彼を気にかけても、災害が起こった時に駆けつけることはできません。
そのため、支援者たちは石川さん自身が地域の方と交流をもつことで、少しずつ気にかけてもらえる関係性をつくっていけたらと願っています。
一緒に取り組んだ逃げ地図づくりには、民生委員さんも参加されました。石川さんの状況はすごくわかるけれど、同じように支援の必要な方が地区内に何人もおられるのが現状だと教えてくれました。
そんな中、個別に助けてくださいとはお願いできません。地域の方との交流を増やすことが次の石川さんの目標となりました。

AGALAの上野山さんからは、避難した先「避難所」が障害のある方にとってどんな場であるかについてもお話いただきました。
立場が違えば、感じ方や困り事も違うということを、改めて会場の皆さんと知る機会をいただきました。
今回のトークセッションではこのような現状をそれぞれの立場からお伝えいただきました。
石川さんやAGALAのメンバーさんたちだけでなく、地域の中でさまざまな方たちが気にかけ合える関係性をつくっていくことが、地域で避難を考えるための最初の一歩なのではないでしょうか。
そのために、社協としても、出会いの場や一緒に活動できる機会を作っていきたいと考えています。
詳しい内容は、後日公開する公式YouTubeチャンネルでダイジェストをご覧いただくことができます。
ブログでは、参加者アンケートを一部ご紹介します。
参加者アンケート一部抜粋
―箕島高校の発表について―
「自分だけが逃げればよいからどうすれば助かるかと意識が変化したこと、普段から人とつながって寄り添えるようにしていきたい、避難とは誰かとともに行動すること、高校生の立場から考えられていることすごい活動だと思いました。」
「高校生の方々が防災について色々と取り組んでいただけると言うのは本当に嬉しい限りですね。もっと大人の方々が考え実践的に考え逆に指導しないといけない立場なのに高校生の方々に教えていただく。東日本大震災でも中学生がもっと上に逃げないといけないって判断で何人もの命を助けたと言う事例もあり子供から学ぶ事が大きいですね。」
「気づきの大切さを知る報告良かったです。つながりましょう。」
―逃げ地図について―
「ハザードマップを見て分かった気になっているが、実際に歩いてみないと分からない。ましてや、視覚障害のある方や車椅子ユーザーの方など当事者でないと気づかないことが山ほどあるのだろうと改めて感じた。ただそれを「自分はそうではないから関係ない」「そういう人への対応は専門の人や行政がするだろう」という他人事として捉えている意識こそが最大の障壁かもしれないと感じた。だからこそ、逃げ地図づくりで障害のある方と共に、自分も含めて一緒に逃げることを考える機会があることは、大変貴重だと思う。」
「逃げ地図の取り組み、具体的に聞けよかったです。災害はいつ起こるかわかりません。逃げ地図や避難計画など家族で職場で地域で考え、話し合える輪が広がっていければと思います。平時からのつながりの大切さあらためて大切だなと感じます。」
「逃げ地図の作成を実践された方々に感謝です。」
―石川さんのお話を通して―
「石川さんの演説を聞いて一人暮らしで苦労してきたにもかかわらず頑張って生活してあきらめずに色々なことにチャレンジしてることが私にとっては心に残りました。」
「『えみくる』の施設、点字がある。使いやすい。スポーツを介助するヘルパーさんとの出会いによって、活動的になったこと、社会へ積極的に出るきっかけになったこと、逃げ地図が安心材料になったこと良かったと思います。今後逃げ地図の活用いろいろ考えて行くことも大事だと思います。」
「障害者+スポーツ、推進している地域、1人一人の健康を考えられていて素敵な地域だと思いました。」
―支援者のみなさんについて―
「石川さんがスポーツ好きだと聞いてえみくるを提案されて本当にステキだと思いました!!「人との関わりで人は変わる」「心が動けば身体は動く」という言葉が印象に残りました。「外に出て人との社会とのつながりを持ってほしい」という上戸さんの願いを木原さんと石川さんで実現されていることに感動しました。もっと私たちも地域の人を知りたいです。」(上戸さん・木原さんについて)
「地図上の10分が、車椅子ユーザーにとってどれほど過酷な道なのか。手が届く範囲は限られていて、道に倒れている自転車をどかす事すら出来ない。避難所に辿り着いても、そこがゴールなわけではない。というお話は、考えてみれば当たり前のことだが、自分の避難のことだけしか考えていなかった自分では気づかない視点であると思った。「迷惑をかけにきてください。その代わり他の人のことも許してください。」という姿勢は、福祉的な捉えと仰っていたが、決して福祉だけの範囲のことではなく、全ての人がその姿勢を持てれば、避難所の様々な課題も少し減るのではと思う。その姿勢をどう持つかが最大の課題なのかもしれないが…」(上野山さんについて)
その他アンケートの中で、登壇者の話すスピードが速かったと複数の方からご指摘を受けました。
緊張もあると思いますが、次回以降、主催者側で心得て進めて参ります。
(投稿者 M.T)












