12月に入り、急に空気も冷たくなり師走を感じる日々になってきました。
感染状況も悪くなっている中ですが、中学生との学びは止めずに進めています。今回で5回目のブログ登場となる有田市内3中学校合同授業の「ゆうわプロジェクト」はまた次のフェーズに入っています。

働くということ

中学1年生では、「職を知る」という課題があり、ゆうわプロジェクトの中でも3校一緒に取り組みます。
特にこのプロジェクトでは、『それぞれの企業や職場における「ふくし」にかかわる取り組みやSDGs・ボランティアなどの地域貢献活動について知る』ことを取り入れているのが特徴です。
まだ中学1年生、でも、早ければあと2年~5年で社会に出て働く子も出てくるかも知れません。そう考えると、働くということを考えてみることは大切な取組です。

この単元に入る前に、3校の生徒・保護者に対して行った意識調査の結果抜粋。

将来働く場の希望は、もちろん「まだわからない」が親子ともに半数を超えています。でも既に有田市外・県外を希望する層もいます。学校別に数値差があるのも興味深いですね。

相談する習慣を

社協としてこのプロジェクトに関わっている限り、福祉の現場から伝えたいこともご提案しています。私たちは、地域社会での課題を多く把握しています。共通して感じることは「誰かに困りごとを話す勇気や関係性をもつことが自分を支えてくれる」ということです。
そこで、働くことに関しても「相談する場」があることを知ってもらう時間をとっていただきました。
若者サポートステーションWithYouわかやま
こちらは子どもたちにとって親・家族以外に相談できる機関です。「若者サポートステーション」は就労支援機関、「WithYouわかやま」はなんでも相談として設置されています。

最終の授業実施校 文成中学校の様子 感じることがとても多かったです。

講師の方から生徒たちにこんな質問が投げられました。
「困ったことがあったら誰かに相談している人?」
手を挙げたのは、目視ですが1割あったかどうかという程度でした。家族や友達に相談するというのは少数の生徒たち。
逆に「相談しない」のが圧倒的多数で、その理由は「めんどくさい」「自分で解決する」「言いたいことがまとめられない」「無駄ちゃうかな」とさまざまでしたが、正直こんなにも相談しないという選択肢のほうが多いのは驚きでした。3校回った講師の方からは、多いところで半数、もう1校も文成と同じぐらいだったと聞きました。
講師からは、相談することのメリットなどを伝えてくださいました。相談するということを選択するようになってほしいなと感じます。

若者サポートステーションの詳細はコチラから
https://sapowaka.com/

ハローワーク湯浅
大人にとってはお馴染みの公共職業安定所です。最近の若い方の中には、スマホの中からアクセスできる職業紹介のサービスを使う層が増えているようですが、公的なサービスだからこそ相談対応がしっかりしているというメリットも感じます。

ハローワークさんは3校同時配信での授業。保田中学校を会場に配信しましたが、保中さん、ライトがありました!!!バッチリですね。

働くことの入り口についてご説明いただきました。最後には、生活チェックをしようと自己点検チェック表を用いて確認作業もしていただきました。社会人として必要とされる行動がとれているかを知ることができます。
チェックの中には、「電話での受け答えができますか」というものもありました。最近の子どもたちは固定電話の経験が少なくなっており、誰だかわかる相手にしか電話をしたことがないと、電話での言い回しは不慣れになりそうですね。

教室から講師先生への質問をする生徒(保田中学校)

質問タイムでは答えきれない数の質問が出ました。
「紹介してもらった仕事が合わないと思ったらどうするんですか?」
という質問の答えがとてもあったかかったです。
「仕事を辞めてしまう前に相談してほしいんです。」
そうです、誰かに相談すれば違う視点で切り替えられるかもしれません。対応できることがあるかもしれません。これは仕事だけではなく、中学生の暮らしの中にも言えることです。

未来の就職説明会

紀州有田商工会議所の皆さまや同友会定例会でご説明させていただきました。皆様のご協力に感謝しかありません!

この授業を経て、生徒たちは12月16日に「未来の就職説明会」に参加します。こちらの取り組みについてはまた別の機会にご報告しますが、有田市で働く大人たちがとってもカッコよくて、楽しんでいて素敵です!調整に入らせてもらった社協ワーカーがそれを肌で感じていて、当日がとても楽しみでなりません。有田市の企業・事業主が20社、師走の忙しい時期に中学生たちのために時間をとり、熱く語ってくれる予定です!