奇数月に開催している「学校にいけない・いかない子をもつ親同士がつながる場」の5月は、いつもと会場を変え、営業中のカフェの一室をお借りして開催しました。
親たちが楽しむこと
今回の目的のひとつは、美味しいものを食べて楽しむこと。我が子が学校に行っていないという理由で、親まで一緒に閉じこもっていては余計に子どもさんにプレッシャーをかけてしまうかもしれません。オシャレなカフェで美味しいものを食べて、親がニコニコとして帰ってきたら子どもさんだって嬉しいんじゃないかと思います。
今回参加した親御さんは、たまたま全員女性で、メニューから1品選ぶのもワイワイと楽しそうな様子でした。
スイーツを待つ間に、自己紹介をし、近況報告をしながら、進学した通信制高校の仕組みを他の参加者に共有したりしていました。春を越えると、進学進級して行けるようになったという声もあり、みんなで一緒に喜びました。
ゲストスピーカーのお話から学ぶ
今回は、かつて不登校であったという30代の方をゲストにお招きし、そのきっかけやどんな思いだったのか、親や他の人との関係など、かなりオープンに話をしていただきました。
「ここなら大丈夫」と思える場所
ゲストさんのお話からは、親以外の大人の存在が子ども時代を支えてくださったのだと伝わってきました。「親だからこうあるべき・こうしなくちゃいけない」と思うことは、結果として子どもも親自身も追い込んでしまうのかも知れません。
「あなたのいいところ、得意なこと、ちゃんとわかってるからね」と受け止めてくださった大人の方は今もゲストさんを支える存在なのだと感じました。
参加された親御さんの中から、「学校にいかないと友達もできないと心配に思う」という気持ちを話してくださいました。それに対して、ゲストさんは学校で無理に作らなくても、今ならSNSとかいろんな出会いの場があるし、それを悪いように思わないとおっしゃいました。別の参加者からもオンラインゲームで繋がっていた人と毎日のように会話をしていたというお話も出ました。”友達は学校でつくるもの”というのも、もしかしたら親側の固定観念なのかも知れません。
あの時間は必要な時間だったと思える
実はゲストさんは、冒頭にこのことを参加者に伝えました。共通点もあれば全然違うことばかり、ということもあるかも知れません。ただ、不登校を経験した私でも、
・いま それなりに楽しく生きていること
・あの時間は必要な時間だったと思えること
それが伝わればいいと、この会に参加してくださいました。
そうなんです、よく他の経験者からも聞きます。大丈夫なんだと。でも、今直面している方にはなかなかそう達観できないものです。だから、こうして経験した方に直接お話を聴けるのはやはり大事なことだと感じます。
ゲストさん自身は、「思う存分休んでいい」という考えをもってほしかった、”私は”。とおっしゃいました。私がこうだったから他の不登校の子もそうだとは誰も言えないと思いますが、こうしていろんな方の声を聞かせてもらうことで、そんな考え方もあるんだと自分の中に落とし込んでいくだけでも気持ちが楽になるように感じました。
今後も「奇数月の第3日曜日に親同士がつながる場」を継続していきます。
10人以内の参加者の規模です。子どもさんの年齢も小学生から高校生と幅広く、それぞれの学齢期の経験談を聴くことができます。
お問合せ 有田市社会福祉協議会 0737-88-2750 (担当 宮本)まで