先日、モデル地区として防災の取組を進めている野自治会で「コミュニティタイムライン作成」のための話し合いが行われました。
しかし感染状況は有田管内でも拡大傾向ということで、1時間、窓をあけて、参加人数を減らし最低限のメンバーで、検温と消毒をして臨みました。
これまで、緊急連絡カード導入、防災マップづくりや要支援者の把握、独自の避難訓練などを進めてきました。その中で、コミュニティタイムラインについても学習会を開催し、その必要性を感じての話し合いです。
コミュニティタイムラインとは、災害時に地域の中で「誰が」「いつ」「何を」しているかをお互いに把握しておくことで、避難を後押ししたり、意識づけをすることができるものです。
今回は、防災安全課にも出席してもらい、アドバイスもいただきました。
野地区には、高山川という有田川の支流があります。話をお聞きしていると、有田川よりもこちらが氾濫することで地域の浸水が始まるとのことです。
有田市行政は有田川の水位を基準にするのに対し、野地区は高山川を地区独自の「避難スイッチ」にしてはどうかと検討が始まりました。
自治会等の働きかけによって、高山川には水位計とカメラが設置され、ホームページでもその様子を確認することが出来るようになりました。
高山川のポンプ稼働の基準水位を決めることによって、今後管理組合員が変わっていっても対応できるという利点もあります。もちろん、基準は随時見直しが必要ですが、地域でその考えを共有していくことがスタートのように思いました。
こちらがそのサイトです。ほぼリアルタイムで分かるのがいいですね。
https://kasensabo01.pref.wakayama.lg.jp/sp/suiiDetail.html?ccd=409
私が驚いたのは、高山川管理組合の方々は長年にわたりこの川のポンプ管理をされてきており、数年前に県によって水位計がつくまでは、命がけで巡回してくれていたという事実です。消防団などもそうですが、誰かが地域のためにがんばってくれていることを住民側もきちんと分かっておく必要を感じました。その点でも、この会議の価値があったと感じました。
いろんな立場の方が参加されていたので、それぞれの立場からの行動や課題点を確認できました。まだまだタイムライン完成まではいきませんでしたが、まずはこの作業過程での話し合いが大切だと実感しました。今後も継続して共有できる状態まで作っていく予定です。
参加された皆さんには、まずはマイタイムラインが大切なので、各ご家庭でも話し合っていただくようお願いしました。
ちょうど本日9月1日は防災の日です。コロナ禍で地域のつながりが断たれる世の中ですが、こんな時にもし災害が起こったら何ができるのか。リスクを最小限にするために、個人として、地域としてできることは何かを考える日にしていただけると幸いです。