今週も箕島高校の生徒さんたちと地域へ行ってきました。本日は男子チームです。
お邪魔したのは、箕島で明治35年からお商売をされているお宅。
質問に答えてくださったのは4代目大将、現在は息子さんが5代目を継がれているそうですが、4代目も82歳の現役商売人です!
今日は、商売人さんということで、これまでとは少し違った切り口でお聞きしました。
やはり、昭和60年代に大型店舗ができるまでは大変賑わったそうです。
小売店の良さを聞けば「対面販売、品質がええで」と教えてくれました。地域の高齢者にとって、このお店まで歩いて来て、あれやこれやと話を聞いてもらえる、それが心身ともに健康であるためにいい効果を出しているようです。
私たちが訪問していた1時間ほどの間にも5~6人のお客さんが来られました。
また、大将が単車に乗って、個人宅に配達にも行ってくれるので地域の高齢者に好評のようです。
商売柄、朝早くに市場へ行くので、一家そろって毎日「朝3時」に起床されるそうです。そのため、寝るのも早く、朝昼晩三食きちんと食べて規則正しい生活をしているので、大病せずに今も現役でいられると誇らしげでした。
元気な高齢者が増えるために必要なことを後にお聞きした時にも、「仕事してたら達者でいてられる。何どかどしてたらええわな」と語ってくれました。
そんな大将の愛用品はこちら、”そろばん” 年代物らしく、下の段も5つの珠があります。初めて見ました!
高校生たちは普通のそろばんは、学校の授業でやりましたと教えてくれました。
屋号の由来をお聞きしたところ、「糀」を扱っていたことと、初代が「せいべい」さんだったことから「ハナセ」となったのだとか。
そして、こちらのお店では、恐らく有田郡市で唯一となる「米糀」をつくっているのだと見せてくれました。
「え?何これ?」 高校生の表情でお分かりになるでしょうか?
「食べてみな」と言われても、正直、これほんとにそのまま食べてもいいの?と不安なぐらい
見えますか?発酵しているのでフワフワと周りに綿毛のようなものをまとっているお米です。
食べてみました!「甘い!」 たくさん口に含むと栗のような味わいです。
こちらのお店の米糀は、有田地域の八幡宮から発注があり白酒として使われるそうです。
酒粕からつくられる甘酒とは違い、こちらは米からできているので甘酒もノンアルコールで酔わないよと教えてくれました。
室温管理が難しいことから、作り手がなくなっているということで、大変貴重なものを味あわせていただきました。
こちらのお店の一番の売れ筋は「お惣菜」だそうで、毎日3種類ほど用意しているそうです。
高齢になると、揚げ物は好まないのかと思いきや、ご自身で油を使った料理をするのが不安になってできないために、揚げ物が一番人気だそうです。
そして、面白いお話を聞きました。実は大将「ミスター有田」の称号をお持ちだそうです。
若い頃に、地方新聞を買うと投票権がついていて、みんなで必死になって新聞を買って投票したのだとか。
いや、何か聞いたことがありますよ!現在のCDを買って総選挙と同じです!何十年前にもそんなことが行われていたんですね、この有田で!
ただ、一回切りで終わったそうです・・・(苦笑)。
とても楽しいお話を聞かせていただきました。お写真には写っていませんが奥様も一緒に対応してくださいました。
お仕事中にありがとうございました。いつまでもお元気で生涯現役を貫いてください。
☆★おまけ★☆
先月、女子チームとお話を聞かせていただいた方が、10月14日(日)にテレビ朝日系列の「ナニコレ珍百景」に出演されていました。
嬉しくなって写真に収めてしまいました(笑)。
有田市の元気な高齢者の代表選手ですね(*^-^*)。